新型スープラはGTカー?ピュアスポーツカー?
先代のスープラは今でこそチューニングの研究が進んで熟成し、サーキットでもバリバリ走ることができるスポーツカーですがデビュー当初の立ち位置はあくまでGTカー(グランドツーリングカー)でした。
GTカーとは長距離を高速で安定して走ることを目的としていてとにかく真っすぐ走ることを得意とした車の事です。
そもそも先代スープラは4気筒エンジンを搭載したセリカのエンジンルームを改良して上位車種であった「アリスト」の6気筒ツインターボを搭載したことを発端としています。土地が広大で移動距離も長い北米でセリカを売ろうとするとエンジンパワーが非力で売れなかったから「エンジンパワー」を強化して売り始めたわけです。
※もちろんスープラの産まれた理由は顧客のニーズがあったから出てきた発想ですので否定する気は毛頭ありません。むしろ一般の人が乗るにはGTカーは快適で素晴らしい車です。
では肝心の新型スープラはどうでしょうか?
これはもう文句なく「ピュアスポーツカーである」と言えます。
理由は後述します。
ピュアスポーツカーとは?
先代スープラまでは「ピュアスポーツカー」ではなく「GTカー」で、新型は「ピュアスポーツカー」となったわけですが、じゃぁそもそもピュアスポーツカーとは一体なんなのでしょうか?
ピュアスポーツカーの定義は色々ありますが最も重要視されるのが「ハンドリング」なのは疑う余地がないでしょう。エンジンパワーを上げるだけならばいくらでも方法はありますが、「ハンドリング」は車を設計段階から煮詰めていかないと得られないものです。
つまり
- ハンドリングの良い車=設計段階からスポーツカーとして作られている=ピュア(純粋な)スポーツカー
ということになるわけです。
新型スープラがピュアスポーツカーだと断言できる理由
新型スープラは先代と比べてより「スポーツカー」に寄せてきたのですが、私がそのように感じる理由は以下の4つがあります。
- ホイールベースの最適化
- トレッド幅の拡幅
- 重心の高さの最適化
- 前後重量配分の最適化
ホイールベースの最適化
新型スープラは先代のスープラと比べてホイールベースが80mm短くされています。80mmと聞くと「大して変わってないじゃん」と感じるかもしれませんが2470mmというのは下位車種である「トヨタ86」の2570mmよりも実に100mmも短いホイールベースなのです。
ホイールベースが短いと直進安定性は落ちてしまいますが、逆に車の向きを変えやすくなり結果的にハンドリングが飛躍的に向上します。このことだけでも新型スープラは「GTカーではなくピュアスポーツカーだ」と言って差し支えないでしょう。
トレッド幅の拡幅
新型スープラでは先代と比べてトレッド幅がより広く取られています。具体的には以下の表の通りです。
新型スープラ(RZ) | 先代スープラ(80スープラ) | |
トレッド幅(前)(mm) | 1594 | 1520 |
トレッド幅(後)(mm) | 1589 | 1525 |
このように比べてみると新型スープラのトレッド幅は60~70mmも拡幅していますが、これはそもそもボディの全幅が広がっているからというのもあります。ただ注目してほしいのはホイールベースとトレッド幅の比率です。
ホイールベース÷トレッド幅で求めることができる数値なのですが、この数値が低いとよりクイックに曲がることができます。
一般的なスポーツカーの場合1.6~1.7程度ですが、新型スープラはこのホイールベーストレッド比をなんと1.55まで最適化することに成功しています。このことからも真っすぐ走ることを重視しているのではなくよりハンドリングや軽快さを重視していることが分かります。
ちなみに先代スープラのホイールベーストレッド比は1.67と一般的数値の範疇です。
重心の高さの最適化
車をよりクイックにより早く曲げようとすると車の重心の最適化は外せません。新型スープラはそのあたりも抜かりなく作られています。スバルの低重心エンジン「ボクサーエンジン」を搭載し、ハンドリングに定評のある「トヨタ86」よりも更に低重心となっています。
ホイールベース、トレッド幅と合わせて重心も低くすることで峠道などの曲がりくねった道もスイスイと走り抜けることができます。
前後重量配分の最適化
先代スープラは若干フロントが重くて前後重量配分がF:R=53:47だったが新型スープラでは前後重量配分を限りなく50:50に近づけています。本来縦置き6気筒エンジンというのはフロントヘビーになりやすく、旋回性能を向上する上では非常に不利なのですが新型スープラでは限りなくキャビン側に寄せることで実現ているのです。
新型スープラは4気筒モデルが狙い目
新型スープラは上級モデルの「RZ」ばかりが注目されがちですがスープラの開発に携わったトヨタ自動車の多田哲哉CEいわく「日本向けに用意された4気筒モデルはただの廉価版ではなく特徴をもった一つのモデルとして作りこんだ」とデトロイトモーターショーで語られていました。
さらに多田CEは「むしろ前後重量配分が完全に50:50なのは4気筒モデル。車の動きで言えば4気筒モデルが最も軽快で俊敏。」とも話されていました。
私は前回の記事でも新型スープラで個人的なオススメはミドルグレードの「SZ-R」だと話しましたが開発者の方も同じ意見だったとは驚きです!
6気筒は絶対的な性能や官能的なエグゾーストノート、4気筒は理想的な前後重量配分で軽快な動きを実現…ッどっちも欲しい!
スポーツカーは最上級グレード以外は廉価版となりがちですが、新型スープラはどちらにも長所が合って選ぶ際に非常に迷ってしまいそうですね。
でもその「どっちにしよっかなぁ~」って迷ってる時間がめっちゃ楽しいんですよね(笑)
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