その昔1994年にクロスオーバーSUVの先駆けとして発売されたRAV4が2019年4月10日に遂に新型となってフルモデルチェンジしました。
かつてはSUV=ランドクルーザーなどの本格オフロード用SUVが代表的でしたが、乗用車ベースのモノコックフレームを使用してある程度のオフロード性能を残しつつ快適な方向へ振ったRAV4は国内外で高い人気を誇っていました。しかし土地の広い北米がメインステージの車だったこともあり日本では実用しにくいサイズまで肥大化してしまい、遂には2016年7月に販売を終了してしまった経緯を持っています。
そんなRAV4ですが先代は2.4L直4自然吸気エンジンだけの1ラインナップでした。迷う必要が無いと言えば聞こえはいいですがユーザーニーズの多様化している現代では「選択肢が少ない」と言われてしまうでしょう。
しかしそこは流石TOYOTA、新型RAV4ではガソリンモデルだけではなく人気のハイブリッドモデルもラインナップに追加してきてくれました!
SUV好きでもある私も発売前から気になっていたので新型RAV4が発売されて近所のTOYOTAディーラーにて試乗する機会に恵まれましたので、私なりのレビューをしたいと思います。
この記事では魅力タップリとなった新型RAVの【パワートレイン】に注目してを掘り下げていって私なりの感想を書いていき、これからRAV4を選ぼうと考えている人の参考にしてもらおうと思います。
2.0リットルエンジン【M20A-FKS型】は基本的に燃費と高い快適性を備えたユニットだが…
まずは2.0Lモデルに試乗させてもらいました。用意されていたグレードは「Adventure」です。
走りだして最初に感じたのは「意外とパワーある!」ということでした。
というのも2.0Lモデルには二通りのグレードがあり、ベースグレードである「X」と2.0Lモデルの上位グレードである「Adventure」となっていますがAdventureでは車重が1630kgにも及ぶのです。
しかし肝心のエンジン【M20A-FKS型】は最高出力171馬力、トルクは21.1kgmとこのクラスのSUVとしては必要十分な性能ではあるものの数値としては特筆されるようなものはありません。
ですので乗る前は正直あまり期待していませんでしたし、自分が乗るなら2.5Lハイブリッドモデルの方だろうな~とタカをくくっていたので「良い意味で」期待を裏切られました。
街中をゆっくりと流している間は不足を感じることは一切ありませんでしたしエンジンの素性がいいのか振動も含めた静粛性が高くて非常に快適な乗り心地でした。
ただ少し勾配のきつい所謂「峠道」で乗らせてもらうとやはり非力さが顔を出してきました。
【M20A-FKS型】エンジンは最大トルクを4800回転という割と高回転側で発生するのですが極低速まで減速しなければいけないようなヘアピンコーナーや坂道で一旦停止するような、エンジンの回転数が落ち込む場面ではモタつくことが多々あり、その度に発せられるエンジンの唸り音でせっかくの快適性が損なわれてしまっていました。
今回は時間の関係で高速道路では試乗できませんでしたが高速道路の追い越しでアクセルを目いっぱい踏み込んだりすると同じような感想を抱くと思います。
ただ繰り返しになりますがこういった感想を抱いたのはごく限られたシーンだけでしたので基本的には何の過不足もなく運転することができます。また車重が60kg軽い「X」ならば感想も変わってくるかもしれません。
2.0リットルエンジン【M20A-FKS型】モデルを選んだ方が良い人は?
ではそんな2.0Lモデルを積極的に選んだ方が良い場合というのはどういった人でしょうか。
それはズバリRAV4をコスパ良く乗りたい人です。
後述するハイブリッドモデルもかなり魅力的なのですが「Adventure」と比べて価格が70万円近く高くなってしまいます。もちろんハイブリッドモデルも70万円分の価値は十分にあるのですが総支払額が400万円を超えてくるのは流石に悩んでしまいます。
その点「Adventure」ならば総支払額は340~360万円程度に収まるので完成度を考えればかなりお得な選択肢になっています。
また価格以外にもハイブリッドモデルとは全く違う乗り心地なので、自然吸気エンジンの方が好きな人は当然2.0Lモデルの「X」もしくは「Adventure」がマストバイであると言えるでしょう。
ハイブリッドモデルのエンジン【A25A-FXS型】は豊かなパワーで上質感が漂う
次に乗らせてもらったのがハイブリッドモデルである「HYBRID G」です。
ハイブリッドモデルはシステム全体の総合出力が222馬力で最大トルクはエンジン単体で22.5kgm,モータートルクが前=20.6kgmと後=12.3kgmと2.0Lガソリンモデルと比べて非常に高出力となっています。
言うまでも無くRAV4のグレードの中では最もパワフルです。
そんなHYBRIDモデルですが数値以上にパワフルに感じました。重量的に言えばガソリンモデルより60kgも重くなっているのですがモーターによる駆動がある分走り出しはハイブリッドモデルの方が明らかに軽やかですし、モーター特有のフラットなトルクの出方がうまい具合にパワフル感を演出しています。(まぁ実際にパワフルなのですが笑)
RAV4に限った話ではありませんがハイブリッドの良い所はやはりこのモーターの滑らかな走行フィーリングですね。これは何度味わってもリニアモーターカーのようで楽しいものです。
また試乗前は重量が重くなっているので動きが緩慢なんじゃないかと思っていたのですが、意外や意外ガソリンモデルよりもずっとスポーティで軽快でした。言うなればFRの車に乗っているかのような走行感覚でした。
これはリアに駆動配分されているモーターが必要に応じてトルク配分を前:後=20:80まで変えているのであたかも後輪駆動車(FR)に乗っているかのように楽しい走行フィールを産み出すことに成功しているのです。
私の現在の愛車は軽量コンパクトスポーティーで有名なスイフトスポーツなのですが、そんな軽くて軽快な車に普段から乗っている私が軽快に感じるのですから大柄なSUVとしてはかなりの実力を持っていると感じました。
2.5リットルエンジン【A25A-FXS型】ハイブリッドモデルを選んだ方が良い人は?
2.0Lガソリンモデルを選んだ方が良い人は「コスパ」を重視してRAV4に乗りたい人だと言いましたが、ではハイブリッドモデルを選んだ方が良い人はどういう人でしょうか。
それはズバリ「予算が許す人全て」です。
早い話がRAV4を買うのでしたら特別な理由が無い限りはハイブリッドモデルを選ぶべきというのが私の考えです。ガソリンモデルも完成度が高くて決して悪くは無いのですがハイブリッドモデルの完成度は更にその上を行きます。
なによりガソリンモデルですとSUVを買ったら行きたくなる遠出のお出かけで乗る高速道路やキャンプなどに向かい際に通る山道で少し頼りなさを感じる事があると思います。
その点ハイブリッドモデルであれば力不足を感じることはまずありません。
車格から言ってもハイブリッドモデルのパワートレインが似合っているように感じます。
またパワートレインではありませんがハイブリッドモデルに搭載されている4WD機能「E-Four」の性能は高く、それだけでもガソリンモデルとの価格差である68万円程度であれば「割安」と言っても過言ではありません。
私ならば迷うことなくハイブリッドモデルを選びます。
結論:RAV4のパワートレインは正常進化以上の進化を遂げていた!
先代までのRAV4は明らかに海外だけを向いていました。
海外ではラインナップのあったディーゼルモデルや2.5Lモデル、果てはトランスミッションまで日本では導入されず「1モデルしか導入しないから買いたい奴だけ買えば~?」というTOYOTAの声が聞こえてくる気がするほど日本が軽視されていました。
しかし新型のRAV4を見て乗って安心しました。
あ、これはちゃんと日本の客の事も考えて作られているなと。
ボディが若干大きいものの現代の車では珍しくない寸法ですし、なにより日本の道路事情にベストマッチするハイブリッドモデルをラインナップに加えてきたことからもそれは明らかです。
最近のTOYOTAは本当に好感が持てますね。
こういった楽しさも兼ね備えた車がドンドン売れてくれることを願わずにはいられません。
RAV4…良い車です!
①今乗ってる車っていくらで売れるんだろう?
②ディーラーで提示された金額が思ったより安かった…
③せっかく売るんだから一番高く買い取ってほしい!
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