エンジンの気筒数は多い方が良いのか?
車のパーツの中でもその車を「どういった車か」を決定づけるパーツがエンジンです。
その重要なパーツであるエンジンの中でもよく話題に上がるのがそのエンジンが何気筒であるかということです。
例えばBMWの直列6気筒エンジンなどは良い例です。現在のBMWのラインナップにはNAの直列6気筒エンジンは存在しませんが昔のBMWの直列6気筒エンジンは「まるで絹(シルク)のように滑らかなフィーリングだ!」ということで【シルキーシックス】と呼ばれていました。
このようにエンジンの気筒数というのはそのエンジンを語る上で欠かせないものなのですが、現在は低燃費、低排出ガス(クリーン)、低価格を実現しやすいという理由でダウンサイジングターボが主流となりつつあります。
「なんだ気筒数って少ない方が良い事ばっかりなんじゃない!」と思われてしまうかもしれませんが気筒数が多いことによるメリットは当然存在します。もちろんデメリットも。
この記事ではエンジンの気筒数が多いことによるメリットデメリットを解説していきます。
エンジンの気筒数(シリンダー)が多いことによるメリット
直列6気筒~V型12気筒などまでエンジンの気筒数が多いエンジンのことをひとくくりにして【多気筒エンジン】と呼びます。
多気筒エンジンは主に高級車やハイパフォーマンスカーに搭載されていてコストもかかっているのでエンジンユニット自体が非常に高価であることが殆どです。
そんな多気筒エンジンですが車に採用するメリットとしては以下のような理由があります。
- 静粛性性能が高い(低振動)
- エンジン出力を高められる
主にこの二つが多気筒エンジンを採用するメリットです。
静粛性能が高い(低振動)
シリンダー数が増えることで1気筒あたりの仕事量を減らすことができます。
1気筒当たりの仕事量が減るという事は少気筒エンジンよりも一回一回の爆発力が小さくて済み、結果的にエンジン全体の振動を少なくすることができます。
例え話ではありますが階段を上ったり降りたりする時に一段当たりの段差が大きいと体に伝わってくる振動も少ないですよね。しかし一段当たりの段差が小さいと体を殆ど揺らすことなく昇ったり降りたりすることができます。
イメージとしてはそのような感じです。
高級車に多気筒エンジンが搭載されるのは主にこの静粛性という面で多気筒エンジンは非常に優れているからなんです。ガタガタ振動の大きい高級車なんて誰も買いませんからね(笑)
エンジン出力を高められる
静粛性という面で多気筒エンジンは1気筒あたりの仕事量が少なくて済むと書きましたが逆を返せば1気筒当たりに多くの仕事をさせれば多気筒エンジンはエンジン全体でそれだけ多くの仕事をすることができるのです。
つまりより高出力で刺激的なエンジンにすることができるわけです。
高価なスポーツカーや高出力なエンジンに多気筒が採用されやすく単気筒や2気筒のものが無いのはそういう理由からですね。いくらターボを付けようと気筒数の壁を超えるのは中々厳しいものがあります。
エンジンの気筒数(シリンダー)が多いことによるデメリット
では逆に多気筒エンジンの弱点…つまりデメリットは存在するのでしょうか?
これは実は冒頭で既に答えを言っています(笑)
近年増えてきているダウンサイジングターボが低燃費、低排出ガス(クリーン)、低価格を実現しやすいエンジン構造だと解説しましたが多気筒エンジンはまさにこの真逆の性質を持ち合わせていると言えます。
つまり多気筒エンジンは以下のようなデメリットをもっています。
- 燃費が悪い
- 価格が高い(コストが高くつく)
- クリーンではない
燃費が悪い
多気筒エンジンは構造上どうしても排気量が大きくなってしまいます。基本的にエンジンは排気量が大きくなると燃費の悪化は避けられませんので結果的に多気筒エンジンは燃費性能が悪化してしまいます。
もちろんハイブリッドなどとの併用で見かけ上の燃費は稼げますが本質的に低燃費にすることは中々難しいのが現状です。
価格が高い(コストが高くつく)
多気筒エンジンはその名の通りシリンダーの数が少気筒エンジンよりも多く備わっています。つまり多くの部品が使われているという事です。
また部品が増えるという事はエンジンを組み立てる行程も増える事となり製造コストにも直結してきます。もちろん開発コストも複雑な多気筒エンジンでは高くなります。
それぞれは大したコストアップではなくてもエンジン製造全体から見れば積もり積もって非常に高くつくエンジンとなります。
そして高くなった価格は当然自動車の販売価格に反映されますので多気筒エンジンを積む高級車やハイパフォーマンスなスポーツカーの価格を引き上げる要因となっています。
クリーンではない
これは色んな要素から言えることです。
例えば前述の燃費が悪いというデメリットも言い方を変えれば「使用燃料が多い=化石燃料を沢山使う」ということですので環境には間違いなく悪いです。
更に部品の点数が多いということは使われている材料が多いという事ですのでこれまた環境には優しくありません。
さらに車の中で最も重いパーツであるエンジンの重量自体を引き上げてしまう多気筒エンジンは車自体を重くしてしまいます。結果的に更なる燃費の悪化やタイヤの摩耗を引き起こしてしまうわけです。
このことから多気筒エンジンが環境に優しくないことは自明の理と言えるでしょう。
まとめ:多気筒エンジンはハイパフォーマンスカーには欠かせない!自然吸気エンジン頼むよ!
私はスイフトスポーツという小排気量ターボのスポーツカーに乗っていますが、実は大排気量の自然吸気エンジンが大好きです(笑)
やはり官能性という面で見れば大排気量のNAエンジンに勝るものはありません。ですので今現在の小排気量に移行していく流れは少し悲しくもあります…。
排ガス規制で大排気量なエンジンが作りにくいのはよーく分かっていますがイチ車好きとしてはやはり多気筒、自然吸気、大排気量エンジンが一般市民にも手の届く範囲で設定されることを願わずにはいられません(笑)
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