スイフトスポーツ

スイフトスポーツの違いは?普通のスイフトとオススメはどっち?

スズキのホームページを見てもイマイチ分かりにくい「素イフト」と「スイフトスポーツ」の違いを解説しています。
「スイスポ気になるけどスイフトの方が安いし迷う…何が違うの?」
そんな疑問にお答えします。

 

この記事を読むと?

  • 自分に本当にマッチしているのがノーマルスイフト(素イフト)なのかスイフトスポーツなのかがハッキリします。
  • スイスポオーナーはスイフトスポーツの特別さを再確認できます。

 

実際にスイフトスポーツを買った私ですが購入検討している時に、外見も似ているし価格帯も若干しか変わらない「ノーマルスイフト」との違いがわかりませんでした。

そこで自分なりに詳しく調べていくと、その違いがハッキリ分かりそれぞれの車の購入層の違いも判りました。
実際に購入し乗ってみて更にその「違い」を感じ取れましたのでお伝えします。

 

スイフトスポーツとノーマルスイフトの主な違い

主な違いは以下のとおりです。

  • 違い①:エンジンが違う
  • 違い②:足回りが違う
  • 違い③:ボディが違う
  • 違い④:インテリアが違う
  • 違い⑤:価格が違う

①~⑤まで順番に説明していきます。

 

特に注目してほしいポイントとしては①、②、③ですので、そのあたりを重点的に説明します。

「スイフトスポーツやスイフトは納期が長いから早く注文したい!」って気持ちは痛いほどよく解りますが車というのは購入後は長い付き合いになる物ですから、この記事を読んでから「自分のライフスタイルに合うのはどっちだろう?」と考えて見て下さい。

 

違い①:エンジンが違う

ノーマルスイフトとスイフトスポーツの違いと言えばやはり最初に触れなければいけないのは車の命である「エンジン」です。

どれほど違うのかということを分かりやすく説明する為に、まずはノーマルスイフトの中で動力性能的に最も優れている「スイフトRSt」と「スイフトスポーツ」のエンジンスペックを見比べてみましょう。
重要なポイントは分かりやすいように太赤字にしています。

なお条件を同じにするためにどちらも6ATで比べています。

スイフト(RSt)
エンジン型式 K10C
エンジン種類 水冷4サイクル直列3気筒直噴ターボ(RStのみ)
弁機構 DOHC12バルブVVT
ボア×ストローク(mm) 73.0×79.4
総排気量(L) 0.996
最高出力(kW/rpm)ネット 75<102PS>/5,500
最大トルク(N・m/rpm)ネット 150<15.3kg・m>/1,700-4,500
使用燃料 無鉛レギュラーガソリン
燃料消費率(km/L)(JC08モード) 20.0
スイフトスポーツ(ZC33S)
エンジン型式 K14C
エンジン種類 水冷4サイクル直列4気筒直噴ターボ
弁機構 DOHC16バルブVVT
ボア×ストローク(mm) 73.0×81.9
総排気量(L) 1.371
最高出力(kW/rpm)ネット 103<140PS>/5,500
最大トルク(N・m/rpm)ネット 230<23.4kg・m>/2,500-3,500
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
燃料消費率(km/L)(JC08モード) 16.2

赤字の部分を一つずつ軽く解説していきます。

 

 

気筒数による違い

まずはエンジン種類の項目に記載した「~気筒直噴ターボ」の部分についてです。
この「気筒数」の数というのはエンジンの中のシリンダーと呼ばれる筒(つつ)がいくつあるかです。

一般的にはシリンダーが多いと高回転時の最高出力は増える(最高速度が上がる)代わりに低速域での加速性能が低くなりがちでし燃費も悪くなります。

逆に気筒数が少ないと燃費が良くなり低速域では加速性能が上がりますが、一方で最高速度の頭打ちが速くなります。
また副次的な違いとして気筒数が少ない方が不快なエンジンの振動が大きく、多気筒の方が振動が少ないです。

詳しくは以下の記事で解説しています。

エンジンの気筒数が多いことによるメリットデメリットエンジンの気筒数は多い方が良いのか? 車のパーツの中でもその車を「どういった車か」を決定づけるパーツがエンジンです。 その重要な...

 

 

総排気量による違い

次に総排気量の項目に記載した数字についてです。
「総排気量」というのはエンジン内で行われている燃焼行程に関わる容積を示す数値です。
具体的にはシリンダー数×燃焼行程容量で計算されていますが、ここでは「エンジンが燃やすことのできる性能の大きさ」程度に覚えておけばOKです。

一般的にはこの「総排気量」が大きいほどハイパワーで燃費が悪くなり、逆に総排気量が小さいほどローパワーで燃費が良くなります。

排気量が大きい 排気量が小さい
燃費 悪くなる 良くなる
エンジンパワー 高出力 低出力
自動車税 高い 安い

自動車税は具体的にはスイフトスポーツが34,500円でスイフトRStが29,500円となります。その差5,000円ですね。毎年のこととなると意外と高く…

 

 

使用燃料による違い

使用燃料による違いの項目では「無鉛レギュラーガソリン」と「無鉛プレミアムガソリン」の二種類が記載されていますが、無鉛レギュラーガソリンが俗に言う「レギュラーガソリン」で、無鉛プレミアムガソリンが俗に言う「ハイオクガソリン」です。

ここで焦点となるのは「レギュラーガソリン」と「ハイオクガソリン」の違いなわけですが以下の違いがあります。

レギュラーガソリン ハイオクガソリン
価格 安い 高い
エンジン出力 低性能 高性能

エンジン出力とは「ハイオク指定エンジン」と「レギュラーガソリン指定」のエンジンにそれぞれ適した燃料を入れた場合のことです。

レギュラーガソリン指定のエンジンにハイオクガソリンを入れても出力は一切変わりませんし、ハイオクガソリン指定のエンジンにレギュラーガソリンを入れると出力低下することはモチロンですし、故障の原因にもなります。

 

一般的にはこの表のような関係性にあり、レギュラーガソリンとハイオクガソリンの価格差はおおよそ10円前後となります。

 

スイフトスポーツはなぜハイオク?レギュラーガソリンじゃダメ?スイフトスポーツにはなぜハイオクガソリンを入れなければいけないのか? 走りが最高に楽しいスイフトスポーツですが、使用燃料はプレミアムガ...

 

燃料消費率による違い

燃料消費率とは一般的に言われる「燃費性能」のことです。

言うまでも無くこの燃料消費率の数値が高いほど燃料1ℓあたりに走れる距離が長くて燃料の消費が少ない、ということになります。

 

スイフトとスイフトスポーツ、エンジンはどちらの方がいい?

さてスイフト(素イフト)とスイフトスポーツのエンジンの違いは分かっていただけたと思いますが、個人的には街乗りがメインでたまに高速に乗ったりする人は「RSt」が燃費性能にも優れていて低速時の加速も実用的な高回転域のパワーも、排気量の割には優れているのでおススメです。

逆に運転するのが好きで車にスポーツカーとしての動力性能を求める人はスイフトスポーツ一択です。

 

こちらの記事ではスイフトスポーツK14Cエンジンのチューニングの可能性を解説しています。

K14Cエンジンの耐久性は?200馬力も夢じゃない! 純正エンジンK14Cの耐久力の実力とは? スイフトスポーツ(ZC33S)の心臓部に搭載されているK14Cは恐らくス...

 

違い②:足回りが違う

次に足回りの違いです。

スイスポを含めたスイフト系列を選ぼうという人は少なからず走りに拘る人でしょうし、足回りには注目したいですよね。

スイフトとスイフトスポーツの足回りの違う点をスイフトスポーツ視点で挙げると以下のようなポイントがあります。

スイフトスポーツ(ZC33S)専用品 ノーマルスイフトとの違い
欧州スイフト用ロワアーム ノーマルスイフト比でよりワイド
スイスポ専用スタビライザー ノーマルスイフト比バネ定数50%アップ
ジョイントロット径拡大
専用設計トーションビーム&トレーリングアーム ノーマルスイフト比捩り(ねじり)剛性30%アップ
専用設計コイルスプリング ノーマルスイフト比30%アップ
モンロー製ツインチューブ式ダンパー スイスポ専用品、高性能ダンパー
専用設計ハブベアリング ハブ剛性アップ、サス全体の曲げ剛性に寄与
専用設計17インチアルミホイール スイスポ専用品、軽量高強度
専用フロントディスクブレーキ ローター径、厚みともに寸法アップ。放熱性能向上

 

細かい点を挙げればまだまだありますが大きな相違点としてはこのような違いがあります。
なお更に詳しく知りたい方はスイフトスポーツのすべて及びスイフトのすべてに書いてありますので、要参照。

 

スイフトとスイフトスポーツ、足回りはどちらの方がいい?

実際に乗ってみた感想ですが、スイフトスポーツは「スポーツカーとしては」柔らかい足を持っていますが普通の車と比べると明らかに乗り心地は悪いです。

一方でノーマルスイフトシリーズは最も足回りを固めてあるRSやRStでもかなりマイルドな乗り心地だと感じました。

ですので路面の凹凸をリアルに感じながらスポーティーに走りたい人はスイフトスポーツを、軽快に乗り心地よく走りたい人はノーマルスイフトシリーズを選ぶのが良いかと思います。

 

違い③:ボディが違う

「エンジン」、「足回り」とくれば欠かせないのがそのパワーを支えるボディです。

スイフトスポーツは実はボディ自体の専用部分はノーマルスイフトと比べて計12点のスポット溶接をしただけに留まるのですが、それはSUZUKIの完璧な生産計画によるコスト削減がなされているからです。

詳しくはコチラの記事で解説していますのでそちらをご覧ください。

スイフトスポーツ(ZC33S)のスペックが高いのに軽く安くできた理由 スイフトスポーツ(ZC33S)のプラットフォームに隠された秘密 最高に楽しすぎるホットハッチである現行スイフトスポーツですが、先代...

 

違い④:インテリアが違う

走りの面で関わるポイントとしては「エンジン」や「足回り」や「ボディ」の違いが挙げられますがもう一つ重要な物としてドライバーを支える「ドライビングシート」の違いがあります。

SUZUKIのスイフトは欧州で鍛えられた車という事もあり走りに関する部分に妥協はありません。それはドライバーズシートにも表れていてノーマルスイフトのシートも完成度が高いと定評があります。

しかしスイフトスポーツは更にその上をいっておりドライバーズシートにはスポーツカーに必須の「バケットタイプシート」が装着されています。

「バケツ形の座席」という意味で、左右の「へり」を高め、尻や肩を深く包むことで体の固定機能を高めた形状のものを指す。座面が平面で構成されるベンチシートと対比される用語である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88

 

このスイフトスポーツ専用シートはとてもよく設計されていて骨格は標準車をベースに作られていますが、サイドサポートの張り出しや太もも裏側部分にあたるクッションフレームの構造をバンタイプからバネタイプに変えるなど、より体全体を支えられるように改良されています。

ちなみにスイフトスポーツ専用セミバケットシートはスポーツシートの一大メーカーであるレカロ社のバケットシートよりも1脚あたり1kg「軽量だ」というのですから驚きます。

 

またスイフトスポーツのすべての30ページで、スイスポのインテリアデザインを担当された「ひなた・たかし」さんは、「インテリアデザイン面では赤いグラデーションの加飾がスイフトスポーツというスポーツカーの高性能ぶりを強くアピールしている」とアピールされています。

確かに私もインパクトがあってカッコいいので気に入っています。

 

 

 

スイフトとスイフトスポーツ、インテリアはどちらの方がいい?

ここは人によって大きく別れるところなのです。特にシートはスイフトスポーツの物はホールド性は抜群ですのでスポーツ走行するにはもってこいですが良くも悪くも「体を固定する」ので渋滞にハマった時などは体を動かしにくく軽くストレッチしたりはしにくく感じました。

一方でノーマルスイフトシリーズはスポーツ走行時は若干体が前後左右に動いてしまい運転しにくかったですが、ゆっくり流す分には快適なシートで乗り心地もよかったです。

 

インテリアデザインについては割と派手なので人によって好みが分かれるでしょう。私のように若い人ならば大して気にならないかもしれませんが、年配の人などが乗ると「ちょっと派手で恥ずかしい」と感じるかもしれません。

 

ですので峠道など横Gがかかるような道を頻繁に走り「内装の赤色かっこいい!」という人はスイフトスポーツを、逆に町中や高速がメインだったり「ちょっと派手すぎる内装に感じる…」と言う人はノーマルスイフトを選ぶといいでしょう。

 

違い⑤:価格が違う

最後に最も違うと言っても過言ではない「価格」についてです。

これはもう実際の値段を見ていただき、今回の記事の①~④までの要素を加味した上で決めていただくしかありません。

ではノーマルスイフトで最も高価なスイフト(RSt)とスイフトスポーツ(ZC33S)の値段を比べてみましょう。
どちらも6ATでの価格です。スイスポは6MTの場合更に安くなります。

スイフトスポーツ(ZC33S) ノーマルスイフト(RSt) 価格差
ベースグレード 1,906,200円 1,704,240円 201,960円
セーフティパッケージ 1,992,600円 1,800,360円 192,240円
セーフティパッケージ+全方位モニター用パッケージ 2,059,560円 1,867,320円 192,240円

 

おおよそ20万円の差になることがわかりますね。スイフトスポーツはパッケージング等の使い勝手はノーマルスイフトと全く変わりませんので20万円の差は基本的に「走り」の部分に振られています。

更に専用部品や専用設計パーツも多く採用されていますので決して高くはありません。
しかし忘れてはならないのが「維持費」です。

スイフトスポーツはガソリンがハイオクなことやタイヤが大きいことなどで思ったより維持費が高いです。

ですので「車両本体価格差20万円+維持費の差額」を許容できるかがスイスポにするかスイフトにするかの分かれ道になるでしょう。

ちなみに維持費についてはコチラの記事で詳しく試算していますので是非ご一読ください。

スイフトスポーツの年間維持費は?実際に乗ってみた結果!一覧表も有スイフトスポーツの維持費って高いの?安いの? ...
スイフトスポーツはなぜハイオク?レギュラーガソリンじゃダメ?スイフトスポーツにはなぜハイオクガソリンを入れなければいけないのか? 走りが最高に楽しいスイフトスポーツですが、使用燃料はプレミアムガ...

 

スイフトとスイフトスポーツ、価格的にはどちらの方がいい?

個人的にはもちろんスイフトスポーツですがノーマルスイフトと比べて高くつくことは紛れもない事実ですので今回紹介した専用部分に魅力を感じればスイフトスポーツを、「別にそういう道を走らないし、そういう運転もしないし…」と言う人はノーマルスイフトを購入した方が満足度は高いでしょう。

ただ少しでも「運転することが好き」な人はスイフトスポーツを買っておくのが無難です。

スイフトスポーツでノーマルスイフトのように走ることはできますが、ノーマルスイフトでスイフトスポーツのように走ることは不可能です。

 

結局スイフトスポーツかノーマルスイフトどっちがいいの?

今回書いた記事を読んでも「決められないよ」って人はそれぞれの車がどのような考えで開発されたかを見て見ると決めやすいです。

例えばスイフトスポーツのすべてを読めばスイフトスポーツが走りにかなり重点を置いて作られた車だということがわかりますし、スイフトのすべてを読めばスイフトがトータルバランスを追及して作られた車だという事が分かります。

ホームページやCMっていうのは車のもつ一面的な情報しか分かりませんし、デザインによっては車に対して勘違いしてしまう事も多々あります。

その点開発者のインタビューはかなり車の本質に突っ込んだコメントばかりですので車を選ぶ際に非常に参考になります。

 

もし「ノーマルスイフト」にするか「スイフトスポーツ」にするかで迷ったら、目線を変えて選んでみるのもアリだと思いますよ。

 

なおオマケとして今回説明したような比較記事ではなく、スイスポオーナーとしてスイスポが素晴らしいと感じたポイントをまとめた記事もありますのでお見逃しなく。

スイフトスポーツが楽しい名車と呼ばれる二つの理由 車の本質とは? スイフトスポーツは名車中の名車 どうもどうも! スイフトスポーツ(ZC33S)オーナ...

 

以上です!

楽しいスイフトライフを!
願わくばスイフトスポーツを買って私の仲間になりましょう。

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