スイフトスポーツ(ZC33S)って「走り」が良いっていうけど足回りの重要部品であるサスペンションはどんなサスペンション使ってるのよ?
そんでその使われてるサスペンションってどういうタイプのサスペンションなの?
スイフトスポーツの純正の足回りって車高が高いから納車後すぐにカスタマイズする人が多いのですが、実は純正でも非常に優秀な足回りをしているんです。
今回はそのあたりに触れたいと思います。
スイフトスポーツ(ZC33S)の足回り
スイフトスポーツはベースが普通のコンパクトカーのスイフトなので「スイフトにデカイエンジン積んだだけだろ?」と思われがちですが、実は全くの別物だということを以前の記事では説明しました。
その中でも「足回り」の違いについて触れたのですが、今回は更に掘り下げて「そもそも使われているサスペンションはどういった物なのか」を見ていきたいと思います。
フロントサスペンション形式は「ストラット式」
スイフトスポーツ(というかコンパクトカー全般)には「ストラット式」と呼ばれるサスペンションが使われています。
ストラット式の特徴としてはショックアブソーバー自体にスプリングとタイヤを取り付けた形状(ストラットといいます)をしていて、下側のロワアームで車体側に固定しています。
このサスペンションを採用するメリットとしては、ダブルウィッシュボーンなどと比べて部品の数が少なくて済むのでコストが安く、コンパクトな構造をしているので小さな車体の車にはピッタリのサスペンション形式です。
逆にデメリットとしてはコーナリング中に横方向の力がかかるとストラット自体に圧力がかかってしまい、ショックアブソーバーが僅かながらも変形してスムーズにショックを吸収できなくなってしまうことがあります。
またサスペンションが沈み込んだ時にタイヤのキャンバー変化が大きく、タイヤのグリップ力を一定に保てないこともデメリットと言えるでしょう。
キャンバーとは、アライメント三大要素のひとつで、車を正面から見た時の、地面とタイヤの傾き角度を指します。
http://towa.in/kyanba-656/
ちなみにストラット式サスペンションは世界で最も多く利用されているサスペンションです。
なぜストラット式なの?問題はないの?
私が挙げたメリットデメリットを読むとストラット式が基本的には「性能」を重視したものではなく、「スペース効率やコスト」を重視したものだということが分かるはずです。
ではなぜスイフトスポーツのように「走り」をウリにした車にストラット式が採用されているのでしょうか?
それはやっぱりスイフトスポーツというのは「安さ」と「速さ」のバランスが何よりも大事な車だからです。
車の世界では上を見ればいくらでも高性能な車は存在します。
ただそういったスペシャルな車はもれなくお値段もスペシャルです。
スイフトスポーツは若者や低収入の人でも買えるお値段であることが何としても外せない条件の一つなのです。
…じゃぁスイスポに装備されてるストラット式サスペンションは「安物なだけのサスペンションなのか」というと当然違います。
型式上はその辺のお買い物カーと同じ「ストラット式」ですがスイフトスポーツのストラット式サスペンションには各種走りの為の専用チューニングが施されており、限られたコストの中で最高のパフォーマンスを発揮できる優れたサスペンションとなっています。
全てを書くとメチャメチャ長くなってしまうので詳しくはスイフトマガジンVol.7の14ページを参照してください。
リヤサスペンション形式は「トーションビーム式」
スイスポや一部のFFスポーツカーでよく話題に上がるのがリヤのサスペンション形式の「トーションビーム式サスペンション」です。
トーションビーム式サスペンションの特徴としては左右のトレーリングアームを太い梁(はり)で繋いでいることです。
メーカーによって呼称が違いますが、「トレーリングアーム式」や「車軸式」と表記されているのも基本的に全てトーションビーム式サスペンションです。
で、このトーションビーム式サスペンションですが、フロントのストラット式サスペンションと同じく、一番のメリットは構造の単純さからくる「コストの安さ」です。
「またそれかよ!」って言わないでください(笑)
実際車のコストを削るというのはメーカーの至上命題ですからね。これは高級車も大衆車も同じです。
話を戻して…
当然トーショーンビーム式にも「コスト」以外のメリットがあります。
トーションビーム式サスペンションのメリット
最も大きなメリットとしてはトーションビーム式の持つ極太の梁(はり)が最強のスタビライザーとして機能することです。
考えてみれば当然なのです。
これはNDロードスターの物ですが通常トーションビーム式サスペンション以外のスタビライザーといえばこのような↓細いバー(青いやつ)が一般的です。
こんな細いバーでも体感できるほど効果は大きいです。
それがトーションビーム式サスペンションの場合このような極太の梁が左右に渡ります。
ハッキリ言ってダブルウィッシュボーン等のサスペンションに後付けするスタビライザーとは比較にならないほどの剛性を持っています。
そしてこの極太のスタビライザー(アンチロールバー)が働き車体のロールを抑えることができるのです。
車好きな人ほど「トーションビーム式」と聞くと脊髄反射で「えー…トーションビーム?」と答えますが、実際の所トーションビーム式サスペンションの持つ走行性能面でのメリットは意外と知らない人が多いのです。
更にリヤの足回りについて詳しく知りたい人は「スイフトマガジンVol.7」の15ページ、もしくは「スイフトスポーツのすべて」の38ページを参照してください。
サスペンションは「~式だから良い」「~式だから悪い」では語れない
繰り返しになってしまいますが、トーションビーム式サスペンションは何故か中途半端に車に詳しい人ほど毛嫌いしたりします。
しかし車のサスペンションとは単純に「~式だから良い、悪い」で語れるほど単純な物では無いのです。
そこには「コスト」はモチロンですが、車の性格や想定走行状況や車体仕様等の様々な要素が複雑に絡み合った結果、選択され作られています。
もしこの記事を読んでいる方の中に「どのような車でもサスペンション形式がダブルウィッシュボーンじゃないとダメだと思っている」という人がいたら一度固定概念は捨てて色んな車に乗ってみる事をお勧めします。
サスペンション形式など車を構成する一要素でしかないのに、それで選択肢を狭めてしまうのは非常に勿体ない話です。
だから乗りましょう。
そう…スイフトスポーツにね!(笑)
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