車のチューニングをする上での準備や考え方を解説している記事です。
前回の記事の続きとなっていますのでまだ読んでいない方は第1話を先に読んでみて下さい。
チューニング入門第1話はコチラ↓
車のチューニングを自分でする際に気を付ける事
実は車を改造する作業自体は簡単なものです。一部を除いて止められているボルトやネジ類も一般的な工具で回せたり外せたりするものばかりです。しかしだからといって気軽に作業を開始してしまうと思わぬ危険にあったり、にっちもさっちもいかなくなってしまったりします。
そこで大事になってくるのは「自分が何ができるのか」「どれだけ時間をとれるのか」「手持ちの工具で最後まで作業できるか」などをキチンと考えることです。
そこでこの記事ではチューニング作業にかかる際に気を付ける事や考え方などの基本的なことを解説します。職業として車屋さんで働いているようなプロ以外の素人は必ず目を通すようにしてください。
自分の作業環境を確認する
まず最も大事な事としては自分がどのような作業環境を持っているかを確認することです。チューニングを自分でやろうと思う人の多くが車屋さんに支払う工賃が勿体ないからではないですか?
しかし工賃を取るだけあって車屋さんの持っている作業環境は非常に金のかかっている物ばかりが揃っています。例えばタイヤを交換するなどの基本的なチューニングをする際に必要となる「車を持ち上げる」という作業をするとします。
素人の一般家庭でできるとすればパンダジャッキと呼ばれる手回し式のジャッキで1輪ずつ持ち上げるか、良くてもフロアジャッキと呼ばれる油圧のジャッキで2輪ずつ持ち上げるかのどちらかでしょう。
しかし車屋さんが車を持ち上げるとなると「カーリフト」と呼ばれる機械で車ごと空中に持ち上げます。パンダジャッキやフロアジャッキとは違い人間が車の下に立って入り込めることから整備性が非常に高くて、できるチューニングの幅も質も段違いに高いです。
つまり整備環境の整っていない素人と整備環境が整ったプロとでは同じ作業をしても素人の方が思っている以上に時間も手間もかかることが殆どでし、費用面でも工具などをイチから揃えると「結局工賃を払った方が安く済んだ…」といったことも往々にしてあります。
また社会人をしている方はお金より時間の方が惜しいという人もいるでしょうし「チューニング=自分でやること」だと思い込む前に「自分でやれるところ」と「プロに頼むところ」をしっかりと分けて判断する必要があります。
やろうとしている作業内容を理解しているかどうか
作業環境も時間もある場合でも「作業内容」を理解していない場合は自分でするべきではありません。例えばエンジンの内部に関するチューニングやミッションの組み換え、LSDや駆動系等のオーバーホールなどは専門的な知識や経験と作業環境が必要となります。
タチの悪い事にこれらの作業は一度始めてしまうと途中で「やーめた」ということは許されません。そして作業を始めてしまってからネットでちょちょいと調べてできるようなレベルでもありません。
そうなると最終的にはお手上げになってプロに頼むことになるわけですが、そうなると余計な時間と工賃がかかってしまいます。
そうならない為にも自分がこれから始めようとしている作業を作業完了時点まできちんと理解しているかどうかを「作業を始める前に」確認する必要があります。
作業をする服装と安全性の確保
車をイジる時の基本的な服装としては汚れてもいい服で長袖長ズボンであることです。肌の露出がある服装で作業をすると怪我をしたり鉄粉が刺さったりと痛い思いをすることになるでしょう。
またスーツで作業するような変わった人はいないとは思いますが、普通の服でも車のオイル汚れなどの油汚れは取れにくい汚れですので作業用の服を用意するといいでしょう。
作業用ツナギなどは安い物ならば1000~2000円程度で売っているので1着用意しておけば汚れを気にせず作業をすることができます。
またエンジン内部等の狭い場所で作業する場合や、工具を使用する場合はメカニックグローブを着用することで多くの怪我を防ぐことができます。例えば素手で作業をするとちょっと鋭利な部分に触れただけで怪我をしますし、工具を力強く使用することでできてしまうマメや熱い部分を触ることによるヤケドなどの怪我も引き起こしてしまいます。
他にも頭部を保護する作業帽や目を保護するゴーグルも危険性から身を守る上で有効な保護具と言えます。
作業は平たんな場所で行うこと
作業を安全に行うためには作業場所も非常に重要なファクターと言えます。例えば先ほど例に挙げたジャッキアップ一つとっても路面が砂利道やぬかるんでいる場所の場合はジャッキや持ち上げた車体を支えるリジッドラック(ウマ)が沈み込んでしまい大変危険です。
理想を言えば平たんで舗装された場所の方が安心して作業をすることができます。
工具の使い方と役目
自動車を触る上で必要となる工具の種類は無数にありますがそれぞれに重要な役割があり、適切な使い道があります。
間違った工具の使い方をすると車が破損したり、もっと悪い場合は作業者の大怪我に繋がります。
身近に存在する工具ですがアナタは全部の工具の名前と役目をちゃんと理解していますか?
マニアックな工具は置いておいて使う事が多くなるであろう基本的な工具をご紹介して簡単な説明をします。
メガネレンチ
車をチューニングする際に使う工具の中でもっとも基本的なのがこのメガネレンチです。ナットやボルトに輪を通す形で締めたり緩めたりするので作業効率としてはさほど高くありません。しかしカッチカチに絞められたボルトやナットを緩めたり、反対に締め付けたりする時には非常に重宝する工具です。
ラチェットレンチ
複数のソケットと取り換えることで様々な径のボルトやナットを緩めたり締め付けたりすることができる工具です。ラチェットレンチ本体にレバーや切り替えスイッチがついていて回転方向を切り替えられるようになっています。連続的に締め付けたり緩めたりする時にメガネレンチのように工具をかけなおさなくても回し続けられるので非常に作業効率を高くすることができる工具です。
ドライバー
私達が普段よく見るのはプラスドライバーとマイナスドライバーです。ドライバーは基本的な工具ですが使い方を誤るとネジ山をナメてしまうことがあります。使用の際の注意点としてはネジの頭のサイズに合ったドライバーを使用することです。そして使うコツとしてはネジの頭にかけただけで回すのではなく若干押し付けながら回すのがコツです。
ちなみにドライバーは工具の精度がもっとも影響する工具の一つで、粗悪品と工作精度の高いメーカー品を使い比べてみるとネジの頭を破壊する頻度の違いに驚くことでしょう。
スパナ
メガネレンチがボルトやナットの頭を全て掴んで回すのに対して、スパナは回す部分の一か所が欠けた状態で回すことになるためボルトやナットがナメてしまいやすい工具です。
しかしナットに対してメガネレンチが入らず横からしかアプローチできないような場所にある場合には必須の工具となります。メガネレンチのようにメインで使う工具ではありませんが無ければできない作業は必ず出てきますので用意しておきたい工具です。
モンキーレンチ
調整機構がついたスパナと考えればいいでしょう。一本でボルトの大きさに合わせて使えるのが便利な工具ですがスパナと同様にボルトやナットの頭を固定する部分が欠けている状態で回すことになる上に調整機構が付いている分余計に頭をナメやすくなっています。
手持ちのスパナに適合するサイズが無い場合や手回しでは回せないが本締めするにはまだ遠い場合などに使用します。
プライヤー
色々なものを挟んでつかむための工具です。ドライバーやメガネレンチのように「プライヤー」でなければ作業できないような作業は少ないですが、単純な工具ゆえに汎用性は非常に高いです。さほど高価な物を用意する必要はありませんが安い物でも一つあれば便利でしょう。
ニッパー
針金や配線に使うコードなどを切断するときに使用する工具です。私の経験上刃物関係の工具は値段にガッツリ比例するので良い物を用意したいところです。より切断する力を強化したワイドニッパーという工具もあります。
六角レンチ
六角形の断面をした金属の棒状の工具です。車には数多くの六角ネジが使われており六角レンチは自動車チューニングする上では必須の工具と言えるでしょう。
ペンチ
ニッパーとプライヤーの両方の機能を備えた工具です。プライヤーとして使いつつ切断もすることができるのは非常に便利な工具ではありますが、実際にはニッパーとプライヤーをそれぞれ用意したほうが使い勝手はいいです。
良く言えばオールマイティー、悪く言えば器用貧乏な工具と言えます。
ラジオペンチ
ペンチと名前は似ていますが用途は全く別で挟む先端が細くなっているので小さなクリップを外したり狭い所に落としたネジなどを拾い上げるなどの使い方が主になります。先が曲がったタイプなどもあり作業内容に合わせたラジオペンチを使うと楽に作業ができます。
ちなみにドアミラーカバーなどは樹脂製のクリップで止められています。
まとめ
?車のことや普段工具に触れる機会の無い人にとっては知らなかったことも多かったと思います。
車は身近にあるものですしチューニングもDIYでやる人が多いので意識しなくなりがちですが車の整備というのは絶えず危険が付きまとうものですので作業をされる際は工具の準備や保護具の着用、作業工程の確認などの十分な下準備をすることを心がけて安全に作業をしてください。
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