スイフトスポーツ(ZC33S)のプラットフォームであるハーテクトは剛性が高く軽くかつ値段も安いです。今回はその秘密に迫ります。
スイフトスポーツ(ZC33S)のプラットフォームに隠された秘密
最高に楽しすぎるホットハッチである現行スイフトスポーツですが、先代ZC32Sと比べて大幅にエンジンパワーを上げています。その為従来のプラットフォームではその大パワーを受け止めることができません。
そこで現行の(ZC33S)では新開発されたプラットフォームが採用されています。
それがSUZUKIの新鋭技術をふんだんに取り込んだ「HEARTECT(ハーテクト)」と呼ばれる高張力鋼板を多用したプラットフォームです。
この「HEARTECT(ハーテクト)」の凄い所は「軽さ」と「強度」を両立させているところです。
高張力鋼(こうちょうりょくこう、英語: High Tensile Strength Steel; HTSS)は合金成分の添加、組織の制御などを行って、一般構造用鋼材よりも強度を向上させた鋼材。 日本ではハイテン、高抗張力鋼とも呼ばれる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E5%BC%B5%E5%8A%9B%E9%8B%BC
本来ならば高い強度を持つ高張力鋼板を多用し、年々厳しくなる衝突安全技術に対応させたいところです。しかしそうすれば今度は重量が重くなってしまいます。
じゃぁ「軽量化しよう」と鋼板を薄くすると今度は安全性はモチロン、車のボディとしての剛性も下がってしまい走行性能を下げてしまいます。
基本的にボディの強度と重さは反比例するものなんです。
重量 | 強度 |
軽い | 低くなる |
重い | 高くなる |
しかし軽さをとハイパワーをウリにしているスイフトスポーツ(ZC33S)に採用するからにはどちらも絶対に妥協できません。
そこで考えたSUZUKIは、ハーテクトの骨格を設計する際に鋼材の断面を縦方向に大きくし、力のかかる方向に曲げ箇所がこないように作りました。
簡単に言えば先代までは直角に交差していた部分をなだらかにして力のかかる箇所を大きく分散させているのです。
プラットフォーム開発の考え方としては従来から存在する発想なものの、その高い技術によって本来難しいハズの「軽さ」と「強度」を両立することができたのです。
新しい技術を採用しているのにスイスポが安い理由
さて、そこで疑問に思うのが「それだけ新しい技術を搭載したスイスポが何故安いの?」ということだと思います。
エンジンやトランスミッションこそエスクードからの転用部品をチューンして使っていますがプラットフォームの開発費はバカにはなりません。普通は開発費が高くつくと車両価格にダイレクトに反映されます。
しかしスイスポはライバルよりもスペックは高いのに安く提供されています。そんな不思議現象の影にはプラットフォームの開発前提があります。
実はスイフト系列のハーテクトは最初に「スイフトスポーツ」に合わせて開発されています。
他のメーカーのスポーツグレードのようにノーマルグレードに手を加えるのではなく、初めからスポーツグレードであるスイフトスポーツ(ZC33S)の要求性能を満たすプラットフォームを開発し、通常グレードのスイフト(素イフト)へと採用されています。
ノーマルスイフト開発の段階からからスイスポを想定しているので余計なコストを削ぎ落しているんですね。
つまり他のメーカーとは逆の順番で開発されているんです。
こういった徹底した生産工程の合理化をすることこそがスイスポが高いスペックを誇りながらもライバル車より圧倒的に安く提供できている理由です。
ノーマルスイフトとスイフトスポーツのシャシーの違いはリヤドアとテールゲート開口部に設けられた12点のスポット溶接のみです。しかし元々スイスポ専用に開発されたシャシーなのでその程度の加点で済むのです。
究極のボディ補強といえば、スポット溶接だろう。クルマの鉄板というのは、スポット溶接と呼ばれる溶接方法で連結されている。このスポットの数を増やすことで、ボディ剛性をアップさせるんだ。
この補強方法を簡単にたとえると、箱を作るときのホッチキスと考えよう。一方は10個所で一方は倍の20個所。どっちの強度が高いでしょう? 答えは簡単。より連結個所が多いほうが壊れにくいよね。
http://www.gooparts.com/learn/parts_issue/toku34/06.html
だからある意味ノーマルスイフトの方がオーバースペックなシャーシを低価格で提供されているのでプラットフォームだけのお買い得感で言えばスイフトスポーツより上かもしれません(笑)
①今乗ってる車っていくらで売れるんだろう?
②ディーラーで提示された金額が思ったより安かった…
③せっかく売るんだから一番高く買い取ってほしい!
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